最近メディアでよく見聞きする「空き家問題」というワード。
確かに房総エリアでも車を走らせると所々で見かけます。
せっかく趣があるのに、様々な理由で使われなくなりそのまま
放置されていきながら時を経ながらだんだんと朽ちていく。
なんだか居た堪れなくなりながら「もったいない」という思いに
溢れてしまいます。
今回はそういう状況になりかねない、そんな物件のひとつを
ご紹介できる機会に恵まれました。
この物件があるのは香取市の山間エリア。
都会的な物音はまるで聞こえない、長閑な場所にひっそりと佇む
その姿はノスタルジックな印象。
周囲には田園風景があったり、花の生産拠点があったり。
そうそう、物件の裏には廃校となった小学校がまだまだ現役だぞ!
と言わんばかりに堂々と立っております。
物件へと繋がる道は、ちょうど車1台分。ご近所さんが1軒のみの
ようなので、頻繁にすれ違うことは無さそう。
およそ200坪の敷地にはしっかりとした瓦屋根の古民家と
かわいい小屋が、それに存在感のある植栽がいくつか。
建物の裏には雑木林が広がっております。
どのくらい住んでいなかったのだろうか。
建物の中に入ると雨戸の隙間から差し込む陽の光が幻想的な
印象を与えております。
玄関扉を開くと正方形に可愛く切り取られた土間に敷き詰めた
敷石の様子がまるで箱庭のよう。その先に小上がりで板の間が
水まわりに向かって奥へと続いています。この板の間スペースは
心地よいエイジングを感じます。
左に目をやれば二間続きの和室が。開放することにより大きな
空間となり、南側の庭を綺麗にすれば眺めを存分に楽しめる
ことでしょう。畳をすべて交換すればきっと心地良く「大の字」で
寝そべることができるはず。
建物内は綺麗に片付けられており、購入後すぐに手直し可能。
設備は古い洗面台と水洗のトイレ、そして可愛らしい薪ストーブがあるのみでキッチンやバスタブはございません。
ここはぜひ「撤去する手間が省けた」とお考えいただければ。
佇まいが素敵でコンパクトな古民家はできるだけ使える部分を
そのまま残しながら素敵なリメイクをしていただきたい。
ひっそり佇む、古民家マテリアル。
房総にはまだまだ眠っている魅力がたくさんあるはず。