僕の家は海まで300mで、朝にはよく息子と散歩に行く。
海の前には松林があって、そこを縫うように散歩コースがある。
ランニングコースとして整備されていて、九十九里浜と平行して、
長い長い道が通っている。
緑もずいぶん深くなって来た。
そこから、さらにビーチに出る。
冷たかった砂浜も、ずいぶん暖まってきた。
裸足で歩いても気持ちがいい。
裸足で大地を踏みしめる感覚は、都市の日常ではあまりない。
実は、足裏は敏感で、さまざまな感覚を感受することができる。
ヒンヤリした温度が伝わってくる。
このビーチは砂鉄を多く含んだ黒砂なので、夏はずいぶん熱くなる。
この季節は心地いい。
キメ細かな砂を踏みしめながら、樹は走り回っていた。