九十九里浜と平行して二つの道路が走っている。写真で見ると、左側(海に近い方)が有料道路、通称「波乗り道路」。右側が一般道である。その間に松林があって海からの風や砂を防いでいる。僕らが九十九里を訪れる場合、必ずこの道を通ることになる。波乗り道路は高台を走っているため、車窓から眺める太平洋は圧巻。どこまでも続く砂浜はいやおうなしに海好きの気分を高揚させてくれる。
この波乗り道路のせいで、僕らが徒歩で海にアクセスしようとすると、その道路の下をくぐることになる。所々にトンネルがあり、そこからしか海に近づけないのだ。こんな感じ。薄暗い空間の先に、明るい空が開けていて、通り抜けた瞬間がまぶしい。その瞬間が、僕は好きだ。
松林を抜けるとこんな風景が待ってる。サーフポイントでもなければ、誰もいない海。このサバサバした質感が湘南にはないよさなのではないだろうか。
ボーと歩いてみる。季節外れの海も、いいもんだ。
東京R不動産のディレクターでもある馬場正尊が、ふとしたきっかけから房総に土地を買い、家を建て、生活を始めるまでのストーリー。資金調達から家の設計、周辺の環境や人々との交流、サーフィンの上達? まで。彼の人生は些細な気づきから、大きくそれていくことになる。馬場家の東京都心と房総海辺の二拠点生活はこうして始まった。房総R不動産トップページへ
馬場正尊