最上階に、職人の風

今回は房総エリアでは珍しい、マンション物件(賃貸)をご紹介。
物件があるのは東金市。人口5.6万人ほどの都市で
東京までは鉄道や高速バスで1時間半ほどで着く。
サーフィンや釣りで海に行かれる方々なら九十九里浜まで
行くのにいちばん近い場所としても知られているエリアだ。

南北でまったく別の表情を持つこの物件。
玄関のある北側は幹線道路が近くにあり通学や買い物に
便利な施設が多い。
スーパーやホームセンター、道の駅までもが徒歩圏内。
一方バルコニーのある南側には長閑な田園風景が広がり
遥か向こうには、九十九里の海。

利便性と田舎らしさ、両方を兼ね備えたマンションの最上階。
実はこの物件のオーナーは家具職人。
物件近くに工房を構えており、シンプルかつ繊細な家具を
朴訥に制作をされている方である。
この物件を購入後、自らの手によって室内をコツコツと
手直しされ、スッキリとしつつも印象の残る部屋へと変身させた。

玄関に入るとバルコニーの奥に広がる景色が窓枠に切り取られて
目に入った。左にはオーナー自慢の玄関収納が。
リビングまで進むと左側の落ち着いた緑の壁紙が映える。
振り向くと大きな開口のセミオープンキッチン。
ここの収納もオーナーの手により変身、シンプルかつ大容量。
実際に目にすると仕事の丁寧さを感じ取れるはずだ。
お気に入りのキッチン家電をオシャレに飾ってみたくなる。

バルコニーに出れば、言うまでもない。
10階から見る、どこまでも開けた景色が180度広がる。
おススメは早朝。海から朝日が昇る情景を拝む事ができる。
冬にはバルコニーの真正面から陽が昇るのだそう。

利便性が高いので生活拠点として、また海や山を目的とした
週末拠点としても楽しみが広がりそうだ。
海岸に近いイメージの東金ですが、実は海だけではない。
桜の名所である八鶴湖、その奥には神社へと繋がる切り通し
もあったりと海を感じない要素もあるのです。
ブドウの産地でもあり、旬を味わう楽しみも。

ふと振り返ると、風が吹き込んだ。
それは職人の息吹を感じる、清々しい風であった。