子どもたちにとって、この家は電車天国だ。
この日もお隣さんの兄弟が遊びに来て、なにやらワイワイと線路をつなげていた。複数の場所で組み立てた路線を最後に連結し、大きな一つの路線として完成させていた。部分の集積を、最後につなげて全体をつくる。うん、僕の設計手法と似ている。さすが親子だ。子どもたちは、「あーでもない、こーでもない」とディスカッションして、ルートを決定している。気がつけば、けっこう複雑なものができている。僕は横で寝転びながら、ボンヤリその経緯を眺めていた。
東京R不動産のディレクターでもある馬場正尊が、ふとしたきっかけから房総に土地を買い、家を建て、生活を始めるまでのストーリー。資金調達から家の設計、周辺の環境や人々との交流、サーフィンの上達? まで。彼の人生は些細な気づきから、大きくそれていくことになる。馬場家の東京都心と房総海辺の二拠点生活はこうして始まった。房総R不動産トップページへ
馬場正尊