この家の外装が、ほとんどガラス面であるのは、
メンテナンスの側面からは、とても有利だ。
というのは、ガラスはほとんど劣化せず、汚れもすぐ落ちるから。
設計するときから、ズボラな僕は、できるだけ家のメンテナンスや掃除をしたくなかった。
この家にガラス面が多い理由のひとつは掃除のしやすさなのだ。
とはいえ、強い横風が吹くと、砂を舞い上げて、それがガラス窓に付着する。
そればっかりは仕方がない。
夏になって、樹のマイブームは「家の丸洗い」だ。
ホースから噴射する水圧と、飛び散る水しぶきが気持ちいいらしく、
家をぐるっと囲むテラスから、樹は家を攻撃する。
結果的にそれがガラス窓掃除になっていて、けっこう小奇麗になっている。
最初から丸洗いできる家をつくろうとしていた。
車の洗車のように、外から水圧で汚れを落とせれば手っ取り早い。
それは織り込み済みだったが、まさかその作業が4歳の子どもの係になるのは想定外。
うちは、家の中はルンバくんが、外は樹くんが掃除に一役かってくれる。
(編集部註:この記事は8月に書かれたものです)